五月二日 脱毛戦線異状なし、そしてゴールデンウィークへ その1
日が経つにつれて訓練内容も濃くなって来た。それはまるで加熱により余計な水分が飛び、 濃い汁だけが残っていくようだった。
どう逆立ちしても足りない時間に私を含め新隊員たちはストレス過多になっていった。
もしも有り余るストレスを市場に流せば莫大な金が我らの懐に転がり込むに違いない。 そしてストレスが市場をあまねく支配することとなり、政府はストレス独占禁止法を掲げ日の本には再び九時始め、 五時帰宅の時代がやってくるであろうかと思われた。
だがよく考えてみればストレスなんぞ誰が買うのか?いや誰も買わんだろう。 と言う結論に至り思考はそこで終わりを迎える。
そんな最中私たちの元に新たな訓練の話が舞い込んで来た。