四月十八日 幹部浴場進出事件と給料日 その1

駐屯地内には食堂や売店、浴場や他に厚生施設等が存在する。 そしてなんと食堂と浴場に関しては幹部専用の部屋が存在するのである。

「なんと、贅沢な!」

かの硫黄島の戦いで有名な栗林中将も『一兵卒と同じ飯を食わにゃならん』と言っていたというのに、 現代人ときたらこの体たらく。

ちなみにそう言ったのは実際は栗林中将ではなく栗林中将を演じていた渡辺謙であり、私は渡辺謙が大好きだ。 が、この話に全く関係ない。

斎藤氏の小太りし、威厳の詰まったその風貌はまさに幹部でありしょっちゅう新隊員らに敬礼されていた。 ある時彼はあまりに自分が幹部と間違われる為、一度幹部浴場に赴き試してみることにたのだ。 どこまで身分を偽り続けられるかを。

結果から話そう。彼は警務隊に捕まった。その時の彼の証言は次の通りである。

「むしゃくしゃしてやった。反省はしているが後悔はしてない。世間を騒がせたかった」

これにより第一班は新隊員たちにカリスマ化され崇め奉られたが、

後から犯行を見て見ぬふりをしたとして全員が石山班長にこってり絞られることになる。

まったく世間を騒がせ過ぎである。




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