六月二十四日 おまけ〜京都幻想滞在記〜 その2

休暇初日の夜、先斗町付近の趣味の良い店にて班長の奢りで班の打ち上げの飲み会が催された。

「みんな、本当にお疲れ様」

班長から労いの言葉を受け、班員たちも教育の思い出など各々しゃべくり始める。

その後、潰れた者から三条河原町最寄りのビジネスホテルに退避していった。 尚、私は真っ先に酔い潰れて他の班員よりも一足も二足も早く宴会の場を退く羽目になった。 翌日、ホテルの個室の浴室の中で殺人事件さながらに変死体の如く全裸で倒れ伏していた 私を介抱してくれたのは隣の部屋の笠君であった。

程なくして笠君は実家のある東北に帰るため、私の前から姿を消した。 その為、一人残された私はおぼつかない足取りで早朝の京都の町に乗り出さねばならなかった。




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